秋の詩

北原白秋 「曼珠沙華」(詩集『思ひ出』より)

曼珠沙華 GONSHAN. GONSHAN. 何處(どこ)へゆく、 赤い、御墓(おはか)の曼珠沙華(ひがんばな)、 曼珠沙華(ひがんばな)、 けふも手折...
夏の詩

北原白秋 「海の向う」(童謡)

海の向う さんごじゆの花が咲いたら、 咲いたらといつか思つた、 さんごじゆの花が咲いたよ。 あの島へ漕いで行けたら、 行けたらといつか思つた、 ...
春の詩

北原白秋 「薔薇二曲」(詩集『白金之独楽』より)

薔薇二曲   一 薔薇バラノ木二 薔薇バラの花サク。 ナニゴトノ不思議ナケレド。   二 薔薇ノ花。 ナニゴトノ不思議ナケレド。 ...
秋の詩

島崎藤村 「初恋」(詩集『若菜集』より)

初恋 まだあげ初(そ)めし前髪(まへがみ)の 林檎(りんご)のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛(はなぐし)の 花ある君と思ひけり やさしく白き手...
夏の詩

島崎藤村 「椰子の實」 (詩集『落梅集』より)

椰子の實 名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の實一つ 故郷ふるさとの岸を離れて 汝なれはそも波に幾月 舊もとの樹は生ひや茂れる 枝はなほ影を...
冬の詩

立原道造 「のちのおもひに」(詩集『萱草に寄す』より)

のちのおもひに 夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に 水引草に風が立ち 草ひばりのうたひやまない しづまりかへつた午さがりの林道を うら...
秋の詩

立原道造 「忘れてしまつて」(詩集『萱草に寄す』より)

忘れてしまつて 深い秋が訪れた!(春を含んで) 湖は陽にかがやいて光つてゐる 鳥はひろいひろい空を飛びながら 色どりのきれいな山の腹を峡の方に行く ...
秋の詩

立原道造 「やがて秋……」(詩集『暁と夕の詩』より)

やがて秋…… やがて 秋が 来るだらう 夕ぐれが親しげに僕らにはなしかけ 樹木が老いた人たちの身ぶりのやうに あらはなかげをくらく夜の方に投げ す...
夏の詩

立原道造 「夏花の歌」(詩集『萱草に寄す』より)

夏花の歌   その一 空と牧場のあひだから ひとつの雲が湧きおこり 小川の水面に かげをおとす 水の底には ひとつの魚が 身をくねらせて 日に光る...
春の詩

立原道造 「燕の歌」「うたふやうにゆつくりと‥‥」(詩集『優しき歌Ⅰ』より)

燕の歌      春来にけらし春よ春        まだ白雪の積れども               ――草枕 灰色に ひとりぼつちに 僕の夢にかかつ...
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